目黒区「InhMem」

東京都目黒区の商店街の一角で建主は古くから喫茶店を営んでいました。この喫茶店を建替え、喫茶店と２世帯住宅を両立させた店舗併用住宅とする計画です。間口わずか３ｍの細長敷地の中で、喫茶店と親世帯・子世帯といった要望の違う各々の要素が成り立つように構成することが必要となりました。住まい方から一緒に見直し、効率を考えながらも共有できる部分や省いていける部分を抜き出すことで、全体の面積を調整しています。さらに階段はスケルトンとし、空間には視線を遮る壁が少なくなるように配慮することで広がりを感じられるようにしています。一般的な四角い部屋の構成とは異なり、使い勝手の良い収納をたっぷりと備えた住宅部分が完成しました。また喫茶店部分も小スペースながらも落ち着きのある空間となり、街の記憶を残した店舗を受け継ぐ建築となりました。